公開:2020.08.03 12:46 | 更新: 2022.08.22 03:42
社会現象化している漫画「鬼滅の刃」、弊社の中でも人気が高いです。
ちなみに私は連載初期から週刊少年ジャンプを読んでいましたがアニメ版を観て驚きました。
登場人物の一人、我妻善逸が霹靂一閃を繰り出すシーンは圧巻で甲鉄城のカバネリの海門決戦やB: The Beginningの戦闘シーンを思い出しました。さらに驚きなのは各話それぞれが長編アニメーション映画を思わせるほどのクオリティで進むことです。
単行本で振り返った時に、つい情報セキュリティの面からみてしまった場面がありましたのでご紹介したいと思います。
作中では「刀鍛冶の里」という隊員の使う特殊な刀を製作している里が登場します。 鬼を滅する刀を作っている里です。鬼に見つからないよう場所は厳重に秘匿され、隠(カクシ)と呼ばれる事後処理部隊の隊員が、里までの案内をリレーしていくことでしかたどり着くことができない場所となっています。
普段何気なく使っているメールも、同じくメールサーバーによってリレーされています(※1)。メールの受け口となるサーバーは公開されていますが、さらにその先については隠されていることがあります。
例えば「刀鍛冶の里」を送信先、「隠」をメールサーバー、「里に行きたい人」をメール内容と置き換えていくとその他の共通点も見えてきます。
(作中からは読み取れませんでしたが)リレーする際にも案内しているのが鬼ではないことを確認しているかと思います。メールの世界でもスパムメールやウイルス付きメールをはじいたり警告したりするサービスが存在していますし、メールサーバー自体が怪しい場合にも警告を表示してくれるサービスもあります。
それでもなおすり抜けてきた際のアンチウイルスソフトや、そもそも情報が漏れていないかの定期診断や早期発見のサービスなどが必要になってきます。
そういった意味では作中に登場する里は脆弱性が存在しており、対策も十分ではなかったと言わざるを得ないのかもしれません。
今回は、少し強引に身近なメールと紐づけてみましたが、情報セキュリティに苦手意識がある方は自分の好きなものと紐づけて考えてみると理解しやすい部分が多くあるかと思います。
「鬼滅の刃」には他にも、産屋敷や育手など情報セキュリティの側面から見てみると別の面白さがありそうです。セキュリティからは少し離れますが、里が何かあった際に住民が移動する空里は高可用性を理解するための一歩目としては最適かと思います。
※1 どういった経路でメールがやってきたかはメールヘッダから確認できますので、気になった方は調べてみてください。
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