公開:2021.07.12 10:00 | 更新: 2022.08.15 02:15
ここ最近スマホアプリを起動した時、よくこのような確認メッセージが表示されるようになりました。
「他社のAppやWebサイトを横断してあなたのアクティビティの追跡することを許可しますか?」
「お客様に適切な情報を配信するために使用します」
「Appにトラッキングしないように要求しますか。許可しますか。」
「トラッキング」の意味は正しく理解していないけれど、何となくアプリに個人情報を悪用されるのではないかと、とりあえず「トラッキングしないように要求」を選択していませんか?
(私はそうしていました)
「トラッキング(Tracking)」は、日本語で「追跡する」という意味になります。
ではこれを許可すると、位置情報からいま私がどこにいるかアプリ販売者に追跡されている…!?
というわけではありませんが、トラッキング情報として、位置情報だけではなく、以下のような行動履歴がアプリに提供されるのです。
仮に「トラッキングを許可」した場合どうなるかというと、実はセキュリティ上の危険性はあまりありません。
※トラッキングにおけるセキュリティリスクとして代表的なものは、「なりすまし」と言われるセッションハイジャックやクロスサイト・クッキングが挙げられます。興味がある方はご確認ください。
というのも、アプリ側がトラッキング情報を収集する目的は、『ユーザーの行動履歴から趣味・嗜好を分析して行うターゲッティング広告や、問題点を把握し改善のため』だからです。
これは私たちユーザーにとっては、例えば過去にオンラインショップで検索した商品がSNSアプリでキャンペーン記事が表示されるといった、自分に合った広告が表示されるというメリットがあります。
一方デメリットとしては、パーソナルな情報だらけとなるため、第三者に見られるのは恥ずかしいということが挙げられるかもしれません。
そのため、アプリはユーザーに「トラッキングを許可」するかを確認しているのです。
デメリットを知ったうえでメリット享受のため、トラッキングされても問題ない、と気にされない方もいるかと思いますが、中には過度なトラッキングを行うといった悪質なアプリが存在するかもしれません。
スマホのプライバシーを守るためには、次のような対策が効果的です。
スマホ端末のプライバシー設定から、どのアプリにトラッキング要求を許可しているのか、確認してみましょう。トラッキングを理解する前に許可しているアプリがあるかもしれません。信頼のおけるアプリのみ許可しましょう。
同じくプライバシー設定で、位置情報の利用を許可しているアプリの見直しもおすすめします。そこに、位置情報の利用は不要とするような、電話帳や計算機アプリなどがあれば要注意です。この際、不要なアプリがあれば削除するのも良い対策です。
日々進化し続けるウイルスに対応するため、よりセキュリティを強化した最新版が無料で提供されています。面倒だと後回しにせず、OSをアップデートすることも重要なセキュリティ対策のひとつです。
スマホのプライバシーの一部であるトラッキングを理解し、ユーザーもうまく活用することで、快適性は向上します。そのためにも、日頃から信頼できるアプリを見極めながら利用しましょう。
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